海外事業部に配属になった等、今後英語をビジネスで使用することがある方もいるかもしれません。
そこでビジネス英語は一般で使う日常の英語は異なるのか疑問に感じることもあるかと思います。
私は学生時代に1年間語学留学をした経験がありその後会社の海外営業部に所属しビジネスで英語を使うようになりました。
私の経験から特に「ビジネス英語」に焦点を当てて日常英語との違いについていくつか紹介します。
英語話者の間でも敬語のような表現がある
日本語と違い英語であれば敬語はないので上司や客先に対しても同じ様な英語表現をして直接的に喋ってしまっても良いと考える方もいるかもしれません。
しかしアメリカ等英語圏のドラマを観たことがある方はわかるかもしれませんが、英語圏の企業では上司が簡単に社員を解雇する権限を持っています。
また、英語圏の客先も日本人と同様で販売員の態度で品物を買うかどうか判断します。
これは古今東西同じです。
英語には日本語の様な尊敬語、謙譲語に当たる敬語表現はあまりありませんが、やはり上司や客先に対しては距離感を意識した丁寧な表現をしなければならない場合が多くあります。
距離感を意識した丁寧な英語表現とは
あえて過去の表現を使う
英語で相手と少し距離を取った表現をしたい時は過去形の表現(would, could)を使います。
あえて過去形の表現をすることで感覚的に現実と過去で距離があり、英語では相手との距離をつくりだす作用があります。
結果的に過去の表現をする事で丁寧な表現となります。
特に何かを尋ねる時はWould you like~と言う表現が最適で良くビジネスでは使われる傾向にあります。
例えば、海外のお客様が来社してきて、飲み物を用意する時は
Do you want tea or coffee?
と言う表現だと若干荒く聞こえてしまうので、
Would you like tea or coffee?
と尋ねた方がより適切な表現となります。
相手に質問する時
相手が上司や客先の場合、英語で質問する時は、極力以下の様にCouldを使って表現をするようにしましょう。
Could you send me xxx documents?(xxxの書類を送って頂けませんか)
また無理なお願いをする時は以下の様に
Could you do me a favor?
と一言添えてからお願い事をするとよりスムーズです。
日常英語で使う直接的表現はビジネスの場では避ける
日本語でもそうですが、直接的に言うと失礼に当たる単語がいくつかあります。
例えばWhy? What? などの疑問詞は単体で使うと若干失礼に聞こえてしまいます。
これらの表現を使う時は
Could you tell me reason why~
Could you tell what ~
と言ったような例えばCould(もしくはMay I know whatのようにMay)をつけた表現にする事で直接的な表現を避ける事ができます。
省略形の表現を使わない
友人とカジュアルな会話をする時に多用する下記の様な省略形はビジネスにおいて不適切にとらわれることがあります。
wanna (want to)
gonna (going to)
gotta (got to) *mustのカジュアルな言い方
これらの省略形の表現はなるべく言わない様にしましょう。
ただ客先によってはカジュアルな表現を好む担当者もいますので、相手に応じて使い分けができると1番良いです。
なるべく難しい方の単語を使う
ビジネスの英語においては可能な限り簡単な英語を使わずに以下の様に難しい方の単語を選ぶ方が適切です。
buy → purchase
get → receive
think → consider
ただ、実際英語を使ってビジネスをする相手はネイティブ話者とは限りません。
私は海外営業部に所属していた時はタイ等アジア地域を担当していたので、英語がそこまで得意でない人に対しては、なるべく簡単な単語を選んで表現する事もありました。
一般的にはビジネスではフォーマルな単語を使うことが好まれますが、場合に応じて調節することも大事です。
否定的な表現をする時は直接言うのではなく枕詞を添える
相手の提案を拒否しないといけない時はただできないと伝えるのではなく以下の様な枕言葉を伝えると相手をそこまで傷つけずスムーズに拒否することができます。
I’m afraid that…(残念ながら…)
I regret to tell you that… (申し上げにくいのですが…)
Unfortunately, … (不運にも…)
しかしこれらの表現が適さない場合もあります。
私は現在インド人と日々ビジネスをしていますが、こちらの主張を強く通さないといけない時は、上記の様な枕言葉をあえて使わず直接拒否を示す方が良いこともあります。
まとめ
以上、日常英語とは異なりビジネス英語で気をつけないといけない点について紹介しました。
上記紹介したのはあくまで一例で他にもビジネスに相応しい英語表現はたくさんあります。
基本は上記の通りなのですが、相手によってはその丁寧な表現が相応しくない場合もあり、判断は難しいところです。
迷った場合は日本語での敬語表現と同様に丁寧な方の表現を選んだ方が間違いありません。
以上、今後英語でビジネスをされる機会がある方に参考になれば幸いです。
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