中国では頻繁に「差不多チャブドォ」という言葉が使われます。
日本語では「だいたい」「大体できている」と言う意味です。
よく使うフレーズとしては以下の通りです。
①时间差不多了(シージェンチャブドォラ)そろそろ時間です。
②差不多ok(チャブドォオーケー)だいたいokです。
中国では日本と比べ完璧でなくても、あいまいでも良いだろうという考えを持っている人が多いと思います。
日本人として日本で生活をしていると様々な事、工程がすべて完璧に行われているのが当たり前という安心感があります。
しかし一旦海外に出るとその常識は海外では通用しません。
中国は完璧でなくとも大体できていれば良い差不多の文化があると考えました。
中国での仕事における差不多の文化
中国ではよく仕事が完了していない、もしくはちょっとしたミスがあった時の言い訳で「差不多」を使います。
例えば上司が部下になぜ期限までにレポートが完成していないときに、「差不多结束了」(大体できているよ)と言います。
日本人からすると確かに差不多、差は多くない(だいたいできている)けど、それはできていない事であると白黒はっきりつける傾向にあるのかもしれないですね。
そして日常生活でも差不多の文化がいろいろ浸透しているような気がします。
中国の日常生活で起こる完璧でないアレンジ
中国では日本のようにすべて完璧にアレンジされていると考えるのは大間違いです。
ちゃんとアレンジされるように要求しないといけない場面がたくさん出てきます。
そこで私が上海生活で体験した2件を紹介します。
オーダーメイドの服屋さんでの出来事
上海では人件費が安いためオーダーメイドの服が安く作れます。(5年以上前なので状況は今と違いますが、当時スーツ1着1万円しないくらいで出来ました。)私が上海にいる時はよくスーツやコートを依頼していました。
ある日コート1着を依頼して支払いを行いました。そのときは1週間後にできると言われたので1週間後に取りに行くと、まだ作っていないと平然と言われ更にもう1週間待ってほしいと言われました。
その時は至急2日以内でつくって郵送しろと抗議して、結局そうしてもらいました。
西安の五つ星ホテルでの出来事
西安の五つ星ホテルにチェックインした時のことです。
フロントでカードキーをもらって部屋に入ると、パンツ一丁のおじさんがすでに部屋に泊まってて、「谁!?(誰だ!?)」って言われ追い出されました。
何とホテルのフロント店員が間違えて既に宿泊している人の部屋のカードキーを渡してしまったのです。
即刻フロントに抗議して部屋を変えてもらいました。
上記以外でも私が上海滞在中の10ヶ月で数え切れないくらい似たようなことが起こりました。
中国人の気質について
中国に行く前、私は中国人はどこか強気で、自分の主張が激しいと言う印象を持っていました。
しかし私が上海に滞在して、この環境でなら自己主張が培われるなと感じました。
日本にいる時は周りがすべて完璧にアレンジされていることが多いので気にしないですが、中国では周りの良くない状況を変えていくために自ら抗議等強い主張をしないといけないことが多くあります。
日本人は自己主張をすることが得意ではないですが、それは日本特有の文化が理由です。空気を読むと言う考え方がありますが、それは良い面ももちろんあります。しかし急に不利な立場に立たされた際に、現状を変えるための自己主張が培われないかもしれません。
確かに中国は大国と言えどまだ発展途上の側面も幾つかありますが、日本が改めて学ばないといけない中国の自己主張の強さもあるなとよく考えました。
まとめ
以上、中国におけるあいまいな文化、そして自己主張について紹介しました。
日本では常に完璧を要求されます。もしお店でバイトをしていて客が困る様なことをすれば、店長にこっぴどく叱られます。レストランでもどのお店でも、学校でも職場でも、皆きっちり仕事を行います。今まで日本では当たり前と考えていたことが、実はそうでないと言うことを、海外に住んで初めて実感しました。
完璧すぎると言うことはストレスも高いということだと思います。やはり中国に住んでいて感じたことは日本人と比べ皆生き生きとしていて、自己主張をして、自分のやりたいことをやると言った印象です。
彼らからすると日本での生活は窮屈に感じることもあるかもしれません。
中国での生活で感じたことを今後も共有したいと思います。
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