学生時代に英語の勉強を頑張った、もしくは海外留学の経験がある人の中には
語学が活かせる「海外営業」の仕事に就きたいと考えている方もいるかもしれません。
しかし海外営業と聞くと時差のある顧客とのやり取りに追われ激務なのでは?
もしかして自分の今の生活を犠牲にして仕事をしないといけないのでは?
と悩むこともあるかもしれません。
もちろん業種、扱う製品、担当地域等にもよりますが海外営業の仕事はそこまで激務ではありません。
私はメーカーの海外営業部に所属して6年が経ちます。
転職も経験していて最初の3年間は医療機器のメーカーで海外営業をしていたのですが、残りの3年間は電子機器のメーカーで海外営業をしております。ずっとアジア地域を担当して来ました。
ある意味海外営業の仕事は熟知しております。
私の過去の経験からメーカーの海外営業の仕事は激務なのかについて紹介します。
海外営業の仕事は激務できついのか
それは会社の制度、部署の雰囲気、取り扱う製品、担当する地域などいろいろな要因に左右されるので
一概に激務なのかに回答することは難しいです。
ただし昨今の日本政府の進める働き方改革で残業の規制がされるようになり、徐々に環境が変わって来て、どの会社も残業が少なくなって来ている傾向にあるかもしれません。
私が経験した2社はどうだったか
私は2社で海外営業の仕事を経験してきましたがどちらも比較的残業の面に関してはホワイトな会社でした。
1社目に関しては17:30定時で18時までに残業申請せずに残業していると上司から早く帰れと言われます。
また残業の申請も「どうしても今日中に終わらせないといけない理由」がないと残業申請は認められませんでした。結果ほとんど18時前には就業していました。
2社目に関しても残業は比較的上司に言わなくてもできる環境でしたが、こちらの会社でも18時や18時半には終業することができました。
どちらの会社も労働環境には恵まれている方でした。
求人票の確認を
最近では求人票に月の平均残業時間が明記されることが多くなりました。
私は月の残業時間は20時間以内じゃないと嫌と言う考えを持っていて就職・転職活動をしていましたので上記のような環境の会社に働く事ができています。
それでも就職活動をしていたときに感じたのですが、メーカーの海外営業部の求人では月20時間以内が多かった印象です。
残業時間が多いかどうかはその会社の業務が激務かどうかの一つの指標になるので求人票をチェックすると良いでしょう。
仕事内容的には激務なのか
海外営業の仕事内容は担当する海外の地域で自社の製品を販売することです。
主には各国の販売代理店にその地域での製品販売権を与えて、販売代理店の管理をしていくことが仕事となります。
客先に詳細に製品の売り込みをしてくれて、売ってくれるのは販売代理店なので、
もし担当している地域の販売代理店が優秀なのであれば、比較的楽に売上を上げられてしまいます。
私は現在インドを担当していてインドの販売代理店と取引をしています。
彼らが結構優秀な代理店なので数々の入札をパスしてくれて新規受注をくれます。
受注、売上の面で言えば製品を供給だけすれば良かったりするので全然激務ではありません。
通常の海外に製品を販売しているメーカーは優秀な販売代理店と取引していることが多いので、
ほとんどの会社の海外営業の仕事はそこまで激務ではないと言えます。
激務な担当になる場合もある
しかし海外営業部に所属しているとジョブローテーションで様々な地域を担当する頃になるのですが担当する地域の環境によっては激務になります。
しっかりした販売代理店がないと激務になる
担当した地域の販売代理店がしっかりしていない場合、激務になる可能性はあります。
そもそも販売代理店がいない場合
そもそも担当する地域に代理店がない場合は自社製品を販売してくれる代理店を探すところから始まります。
たとえばその地域で催される製品の展示会に参加したり、自社ブースで出展したりする必要があります。
私が前職で医療機器のメーカーにいた時はベトナムを担当していて、ベトナムに出張して販売代理店や候補の会社に訪問して、家庭用の医療機器を販売してくれる業者を探す事をしていたのですがなかなか見つけるのに苦労しました。
上司からも出張行くからには販売網の構築をしなさいと言うプレッシャーが大きく、しかし思うように取引先が見つからず大変でした。その間ずっと売上は0ですし。
代理店がしっかりしていない場合
代理店が自社の製品にあまり詳しくなく、精通していない場合は苦労します。
代理店教育のために頻繁にその地域への出張に行く必要があります。
また入札にも自ら参加するような形になるので最終需要先が作成した英文の何十ページにもわたる見積依頼書(RFQと言う)をもとに要求製品のスペックを一から確認して、自社の製品が見積依頼書の仕様に適しているかどうかを細かく見ていかないといけません。
もし優秀な代理店の場合は、代理店自身がRFQを読んで、適切な製品だけ見積依頼が来るので、非常に楽です。
優秀な代理店がいるかどうかで海外営業部の仕事の大変さは天と地くらいの差があります。
海外に出張すると激務になる
普段は主にオフィスで販売代理店とメールでやり取りをしていれば良いのですが、
通常海外営業部では月に一回はどこかしらの国に出張することになります。
そして海外出張に出た場合急に激務になります。
普段のそう言った販売代理店からの問い合わせメールがたくさん溜まって行く一方で海外出張して現地の取引先や展示会に訪問することになるので、ホテルに戻ってもハードなメールチェックを行い24時間自由な時間はなくなります。
そして時差ボケもあり、たいてい睡眠不足になります。
また現地での取引先訪問のためのプレゼン練習や交渉内容の確認も同時に行い、
また上司が同行して出張に行く場合は、スケジュール表を作ったり、旅程のスムーズな進行をしていかないといけなかったり、上司の世話もしないといけないので本当にきついです。
時差が原因で激務になる
担当する地域によっては時差が原因で激務になります。
もし米国やヨーロッパが担当になると大変です。
米国を担当する場合はオンライン会議を行う場合早朝の7時とかに会社に来て打ち合わせを行います。
一方ヨーロッパを担当すると夜8時からなど夜遅い時間にオンライン会議をすることになります。
会社によっては出社時間をずらす時差出勤が認められているので、それを使えば多少緩和されますが、
時差出勤を認めない会社であれば単純に勤務時間がオンライン会議の分増えるのできついです。
まとめ
以上、海外営業部の仕事は激務なのかについてお話ししました。
ほとんどのメーカーは優秀な販売代理店と取引をしていることがほとんどなので、激務なことは少ないですが、
上記で紹介したように担当する地域や内容によっては部分的に激務になってしまうこともあります。
ある意味変化に富んだ部署ではあるのかもしれません。
以上、海外営業の仕事を志望する方に参考になれば幸いです。
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