英文メールを書いているときにしきりに「sorry」「apologise 」と入れてしまっている方、もしくは英文メールの場合は謝罪をした方が良いのか困っている方はいませんか?
私はメーカーの海外営業部に所属して6年が経ち常日頃英文メールを書いていますが謝罪をする時は常に慎重にしています。
英文メール作成時の謝罪について今回は紹介します。
日本語メール作成時の感覚とは違う
会社内で日本語の業務メールを作成するときもしくは日本国内の取引先にはしきりに「遅れてすみません」「ご期待に添えずすみません」とすみません、申し訳ありませんばかり書いてしまう事は多いと思います。
私もすぐに謝罪文を作成してしまう性格でこれは性格もあるかもしれないので仕方ないのかもしれません。
しかし英文メールを複数回読んでいる方はと気づいている方もいるかもしれませんが、外国人は謝ったりすることはほとんどありません。
日本では相手との関係を維持し、礼儀を意識するためにクセのように謝罪をしてしまう文化がありますが、日本以外のほとんどの国の人は相手への礼儀を考え謝罪することはしません。
文化の違いだと割り切る必要があります。
日本語の感覚で英文メールに謝罪がたくさんあると…
日本語メールの感覚で英文メールで「sorry」を頻発すると海外の人からして、「この人は仕事ができないんだろうな」と失敗ばかりする人に思われたり、「この人は自分の動作にnegativeにとらえる人なんだな」「あっちに100%非があるんだ」とマイナスイメージを持たれたり不利になってしまう可能性があります。(まあこれは日本の文化だと理解してもらえる人が相手だと良いのですが…)
sorryのs…を書き始める前に一度立ち止まってその謝罪は本当に必要かと考えてみることが大事です。
謝罪をするとこっちの間違いを認めることになる
何か業務上で手違い、食い違いがあった時は日本語ではまず謝罪をしてから原因を確認しますが、相手が外国人の場合英文メールでとりあえずの謝罪をしてはいけません。
後で原因究明をしたらこっちに非がなかったことがわかったのに、こちら側の責任となってしまっているきっかけを作ってしまっています。
私は現在インドを担当してインド人と日々やり取りをしているのですが、インド人はよく私の会社製品のクレームをしてきます。
最近も保証期間内だから無償で代替品を送れと言ってきたので、
インド人の言う通りに代替品を送って、その不具合品を返してもらうと、明らかに間違った使い方をしていて壊していてこちらに非がない事が後々判明したりします。
そしてこちらから逆クレームをインド人にします。(それでもインド人とはなかなか認めません)
証拠をそろえてこちらに非がないこと主張し続けて初めて、正当性を勝ち取ることができます。
そのために原因がわかるまで謝罪はいけません。
謝罪メールが必要な場合は上司に相談
謝罪をする場合、状況によっては上司に相談することも大事だったりします。
こちら側の非を認めて会社として責任を取る覚悟があるのかを一般の社員では判断できない場合があるからです。
私はインド人と取引をしていて、実は1部提出書類をインド人向けに若干改ざんしていたことが発覚して、この場合謝罪した方がいいですかと上司に相談したことがあります。
その時上司から言われたのは、
「謝罪は絶対ダメ。相手がつけあがるよ。あなたの前任者が数年前もしかしたらすでにインド人と取り決めをしていて、この書類を出している可能性もあるかもしれないし、原因をもっと調べてからにしてください」
とのことでした。
結局前任者が取り決めしたかもしれないことを主張をしたら、インド人側も「え?そうだったっけ」となって結局対等なテーブルで再度議論することができました。
もし最初からこちらが謝罪してしまっていたら、こっちが無条件で不利な状態なまま議論が進められてしまうところでした。
謝罪は会社としての表明となってしまう場合があるので、謝罪メールを送る前に上司に相談すること、そして謝罪するとこちらが不利になってしまう事は知っておいて下さい。
謝罪の言い換えで使える例
相手の関係性を崩したくない、謝罪をしたら不利になるかもしれない、そう言う場合は以下の表現を上手に使いましょう。
I’m afraid that…(残念ながら…)
I regret to tell you that… (申し上げにくいのですが…)
Unfortunately, … (不運にも…)
これらは謝罪とまではいきませんが相手を労うような表現となり、相手にnegativeなことを伝えないといけないときに役に立ちます。
これらは謝罪するまでの表現ではありません。
謝罪の代わりにこう言った緩衝材的な表現を使ってうまく取引先と関係を築いて行きましょう。
まとめ
以上、英文メール作成時に気をつけるべき謝罪の表現について紹介しました。
外国では謝罪をする事でこちらの非を100%認めたと捉えられてしまうこともあり、使用するときには注意が必要です。
今後英文メールを作成する機会がある方にぜひ参考になれば幸いです。
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