最近話題となっている本「英語はインド式で学べ!」を読んでみました。
ネイティブ式の英語ができなくて悩んでいる、英単語、イディオムで悩んでいる英語学習者は多いと思います。
今回紹介する本はこれらの悩みを解決するのに役立つ考え方や方式を紹介しています。
私も現在メーカーの海外営業部に所属して、日々インド人とメール、電話のやり取りをしていて、色々参考になる内容でした。
今回は「英語はインド式で学べ!」レビューについてお話しします。
※ネタバレ内容です。
あらすじ
以下、章ごとに書かれている目次に関してです。
・「従来の英語学習法」5つの間違い
・「世界標準の英語」はカンタンになっている
・「インド式英語学習法」こそ、最も効率のいい学習法
・「3つの単語」だけで、英語が話せる
・英語がカッコよく話せる「7つのコツ」
今までの日本での英語教育は全然日本人に適していない内容だったと言うことから始まります。
その上でネイティブ発音や難しい単語・イディオムから脱却して、自分達が話しやすい英語を使っていくことが説かれている本です。
参考になった点、面白いと思った点について
以下、参考になった点、面白いと思った点についてお話しします。
アメリカ語を学ぶネイティブ信仰を否定
ネイティブ信仰の否定に関して100%同意です。
中学・高校ではアメリカ式の発音を参考とした授業になっていて、それによりまたネイティブの英語が難しいと、英会話を躊躇してしまう日本人も多いです。
しかし著者は「ネイティブ人口は3億人」で「非ネイティブの英語話者人口は17億人」と言う事を書かれています。
私もメーカーの海外営業部に所属して6年以上経ち日々英語を使って交渉ごとをしていますが、米国人や英国人とやり取りをした事は10%以下です。(私はほとんどアジア地域を担当していたと言う経緯もありますが)
日本の製品に対して敬意を持ってくれるのは主になんだかんだ言ってアジア、中東等の地域でそちらの市場には今でも日本製品に対して需要があります。
少なくとも私の会社では非ネイティブと英語で交流をする機会の方が圧倒的に多く、ネイティブの英語を求める必要はありません。
その代わり皆英語の訛り・癖が強い人が多いです。
私たち日本人は最初からきれいな発音等こだわるのではなく、その時間があればガンガン会話の練習をすることが重要ですね。
イディオムは使わず、新しい単語も覚える必要なし
ある意味極端な表現で私は好きです。
確かに上記のように非ネイティブとの交流の機会が圧倒的に多いのでネイティブが気軽に使っている用語はそこまで覚えなくても良いかもしれません。
英語習得の目的にもよる
ただ英語を覚える目的にもよります。
私はインド人向けに電子機器を販売する活動をしていますが、やはりその分野で最低限必要な専門用語と言うのは存在します。また私がいつも応対するインド人も必要に応じて適切なイディオム(follow up, take over, などなど)は使って会話をしてきます。
もし英語習得の目的が旅行での日常会話なのであれば、学術的な用語、込み合った表現はあまり求められないので、知らなくても問題ありません。
確かにネイティブのレベルまでは求められない
また著者の言われるようにネイティブと同じレベルの単語、イディオムが必要と言われるかと言うとそうではありません。
非ネイティブ同士の会話では概ねカンタンな単語が使われることが多いです。
そこまで英単語に対するハードルは高くありません。
著者の言っていることはほとんど正しいです。
3つの動詞(sound find give)を活用することで英文の形がわかるようになる
この考え方は参考になります。
著者曰く、日本人の多くは難しい単語をぶつぶつに使い、また「be動詞のis」と「動詞のhave」を好んで使ってしまうと言っていて、その通りだなと考えました。
著者の提唱するsound find giveの動詞をルール通りに組み立てて話す練習をする事で言葉の幅が広がります。
ただ、更なる表現の幅を広げるためにsound find giveの表現に慣れたら著者も言っていますが応用させて新しい単語を覚え、別の表現にもどんどん触れていくことも重要だと考えます。
1点だけ同意できない点が
日本人は考え事をする時に白目をむいてしまうので、その癖をやめるべきことを言われていますが、私はその癖はそのままあっても良いかなと考えます。(アイコンタクトの重要性は否定しません)
と言うのも逆にインド人は同意を示すときに首をかしげる動作をします。
日本人は当たり前ですが「疑問に思ったときに首をかしげる動作をする」のでインド人にもそうして欲しいと言っても、文化の違いだからそれは直させるものではないのかなとも思います。
動作は自然体が1番です。
まとめ
以上、「英語はインド式で学べ!」についてレビューを書かせて頂きました。
基本的には目からウロコで大変参考になりました。
著者の言われているように世界を見てみると確かに非ネイティブの英語話者の方が圧倒的に多く、むしろ難しい単語・表現は避けることが逆に聞き取りやすく評価されたりする側面もあります。
しかし仕事によって込み入ったコミュニケーションを取る必要があるのであれば、まずは基本的な英語をきっちりと話すことができて、その延長で語彙・表現の幅を増やしていく事も重要であると考えます。
著者が今回教えてくれたのは、英語が「できる」「できない」の2つの選択肢ではなくて、その中間の「非ネイティブ英語はできる」の重要性だと考えております。
もし興味のある方はぜひ読んでみて下さいね。
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