日本を除くアジアの国では英語が話せる人がなぜ多いのか

語学

韓国・中国・台湾等日本のアジア圏に出張したり旅行したりするとよく感じるのは現地の人の語学力の高さです。

なぜだろうと疑問に思った方はいるかもしれません。

私は以前香港と上海にそれぞれ1年ほど滞在したことがあり、また韓国・ベトナム等様々な国に出張・旅行で出かけたことがあり、私の経験からなぜアジアの国では英語が話せる人が多いのかについてお話しします。

英語が話せない日本人

日本人の英語力が一般的に低いことは有名です。

例えば英語圏留学の際によく測られる英語試験TOEFLのスコア(120点満点)ではシンガポール、インド等の国は平均90点以上、またアジア全体で平均81点なのに対して、日本人の平均は71点と言うことで近隣の国を大きく下回る結果となってしまいました。

参照URL:

https://www.ets.org/content/dam/ets-org/pdfs/toefl/toefl-ibt-test-score-data-summary–2017.pdf

また米国のテレビ局を含め多くの多国籍企業ではアジア拠点が日本から香港やシンガポールに移ったりしています。と言うのも英語を話せるスタッフが日本では少ないと言うのも一つ原因として言われています。

結局周りを見渡しても英語に精通している日本人を見つけるのは難しいかもしれません。

他のアジアの地域の人が英語が話せる理由

アジア圏の国に旅行や出張してわかりますが、日本以外のアジア人で英語が得意な人が多いです。いくつか理由を述べていきます。

語学力がそのまま仕事に直結する

アジアの多くの国では仕事ができることで就職に大きく影響することが多いです。

私は仕事で1年間上海に滞在したことがありますが、上海に住んでいる中国人も語学が得意な人が多い印象でした。

それはかねてより中国は世界の工場と呼ばれていて今でも多くの外資系企業の工場が存在します。また貿易をしている中国企業も多く存在します。

それらの企業ではやはり語学ができるかどうかで、外資系企業では外国人上司とスムーズに会話ができたり、貿易で外国の取引先と交流ができると言うことで、語学ができる人材が重宝されます

また韓国・台湾などでは日本とは逆で内需より外需が発達しています。外国と取引する企業が多く語学ができることで仕事の機会を得ることができます。

観光産業が語学需要を後押ししている国もある

カンボジア アンコールワット

国によっては外国人が観光で落としていくお金で生計を立てている国家も多くあります。それらの国ではご学力が必須です。

私は以前カンボジアのシェムリアップに行ったことがありますが、日本人などの外国人を見つけると売り子が一目散に駆け寄ってきて、英語や日本語で商売をしてきます。

またアンコールワットの観光名所を回るトゥクトゥク(後ろに数人が乗れるバイク)の運転手であったり、ホテルスタッフ等は英語が堪能です。

残念ながら相場を知らない日本人は簡単に騙されてしまいます。

私もアンコールワット遺跡群の1日の観光のトゥクトゥクチャーターの相場はUS$30くらいだったのですが、知らずに倍近くの値段を払ってしまいました。

これらの国では語学ができることで商売にそのまま活用することができるので、必死に語学を勉強します。

一方日本では・・・

一方日本では語学がそのまま仕事に直結するのかと言うと、就職の際TOEICのスコアが考慮されることもありますが、その人のポテンシャル(部活で鍛えてきた等の過去努力した実績・・)の方が重視されているように感じます。

それは日本では内需のマーケットが大きく、国内向けのビジネスと行なっている大企業も多くあり、それらの企業に入るのには別に語学のできるできないは関係ありません。

何だかんだ日本では日本人相手に仕事をすることが圧倒的に多いです。

また日本では就職で「シティバンク」と「三井住友銀行」の両方に採用が決まったとなったら、「三井住友銀行」の方を選ぶ人も多いです。

それがもし他のアジア圏の国だと、ローカルの有名な銀行よりもおそらく「シティバンク」を選ぶ人の方が多いと考えます。

その地域では「シティバンク」の方が給与水準も高いし、またそれらの有名な外資企業に入るために現地の人は必死で語学を勉強します。

高等教育が英語で行われるアジアの国が多い

日本では大学院までの高等教育を英語なしで学ぶことができて、それを当たり前だと考えますが多くの国では実は当たり前ではありません。

特にインド、フィリピン等では大学以上の高等教育では現地の言葉ではなく英語で授業が行われます。

英語ができないと高等教育を受けることができないのであるならば、大学以上の高等教育を受けるために必死に語学を勉強するのはある意味当たり前なのかもしれません。

結局日本人が英語が話せないのは日本が経済大国だから

日本人は日本人が英語ができないことにまだまだ悲観する必要はありません。

日本人が英語ができないのは国の力が強いからと言う側面もあり、日本語だけで高等教育を受けられたり、大企業に就職することができるからです。

別に英語ができなくてもそれなりに安定した暮らしをすることができます。

ただし、将来はわかりません。

現在、日本は世界大3位の経済大国ではありますが、すぐに他国が追いついてきています。そしてIT等のいくつかの分野ではすでに日本企業は完全に活力を失っています。

今後もしかしたら世界の情勢の変化で日本も外国の影響を多く受けるようになってしまい、語学学習が必須となってしまうこともあるかもしれません。

まとめ

以上、日本以外のアジアの国ではなぜ語学ができるのかについてお話ししました。

日本人が語学を話すことができないのは、日本が経済大国だからと言う側面もあります。

ただ今後ますます国際化の流れは加速していき、また日本の経済大国の地位も今後どうなるかわかりません。

日本も今後語学学習の圧力が今後高まっていく可能性があります。

以上、私の記事に興味を持って頂けたら幸いです。

Hiro

初めまして。ヒロと申します。
電子機器のメーカーで海外営業部に所属しインド地域を担当しており日々インド人との交渉に悪戦苦闘しております。
語学(英語・中国語)に関して役立つ情報や出張・旅行で経験したことの共有をできましたらと考えております。
TOEIC 920点、HSK5級(202点)取得しており、現在中国語に関してはHSK6級取得に向けて勉強しております。
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I am Hiro from Tokyo, Japan, born and raised here.
I have working experience in Japanese companies (logistics and manufacturing) as an international sales for almost 10 years.
I have experience of living in NZ for 1 year & China (HK & Shanghai) for 2 years.
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