仕事を探す際に「語学の活かせる貿易事務の仕事をしてみたい」と考えている方は多いと思います。
ただ男性の方は「事務職」と聞くと女性の方が多いのでは、男性の私には向いていないのではないかと考えてしまう人もいるかもしれません。
20-30年前までは女性は事務職と言った古い価値観の会社が多かったと思いますが、今はそんなことありません。
私は物流会社にて3年間、またメーカーの海外営業部にて3年間お仕事をして、私は男性ですが1年間貿易事務の仕事に従事していたことがあり、
また事務職の同僚や上司も男性であったこともありました。
私の職場での経験、観察から、男性が貿易事務で活躍している事例や参考年収について紹介します。
実は貿易事務は男性にも向いている
貿易事務の仕事内容は、事務作業の仕事が想定されますが、客先に寄り添い貿易に必要な手続きをすることがメインの仕事になってきます。
具体的には日本と海外の間で商品を輸出入する時の手続きに必要な書類の作成、案件管理、発注等の作業をします。複数案件を同時並行でこなしていきます。
貿易事務は体力が必要です
貿易事務には体力が必要な場面が出てきます。
輸出の手続きをする際はPacking listと言う輸出する貨物の梱包明細を作る必要があるのですが、そのとき基本何十キロもする貨物の重量・サイズを測っていくことが多いです。
そして貨物を集荷場所(運送業者が貨物を引き取ってくれる場所)まで運んでいく作業までを担います。
これらは男性の方がスムーズに行えるケースが多いようです。
取引先によっては男性の方が適していることもある
現地の取引の担当者によっては女性ではなく男性の方が適している場合もあります。
これは現地担当者の好みの問題かもしれません。
私が仕事で台湾地域を担当しているときは、台湾の取引先の担当者が50代の女性だったのですが、けっこう納期や出荷に関してヒステリックになる担当者だったため、前任の女性事務員はいつも対応に困っていました。
しかし担当が20代の男性になったら、態度がコロッと変わって、関係が築けるにつれてヒステリックではなくなり、こちらの要求も多少聞いてくれるようになってきました。
特に現地の担当者は女性である場合も多いので、男性社員と相性が良いケースもあります。(もちろん女性社員の方が相性が良いケースもたくさんありますが)
男性の貿易事務で成功している事例
私が勤めていた物流会社やメーカーでは貿易事務で活躍している男性がいたのでその事例を紹介します。
貿易の専門知識に富んだ30代男性事務部長
私が勤めていた物流会社の事務部長は、貿易事務で輸出入どちらも経験があり、同じ部署の社員からかなり慕われていました。
と言うのもその部長は色々な貿易でのトラブルを乗り越えた経験を持っていたので、例えば輸入において貨物が入ってこない、輸出においては出荷した貨物を急遽顧客から「ストップして欲しい」と言われたり等、様々なトラブルが発生しても、その上司の経験から適切な判断方法をいつも教えてくれるような人でした。
結局その人は、外資系のクーリエ(空運会社)に転職してしまいましたが、こう言うキャリアの積み上げ方もあるんだと参考になった方でした。
会社のすべての輸出入業務、子会社管理を行う40代男性事務課長
私がメーカーの海外営業部に所属しているときは貿易事務の課長が40代男性でした。
その男性も長い事貿易事務の仕事をしてきたので、貿易の知識はもちろんのこと、たとえば地域の特徴についても熟知していて、インドに輸出をするときのLC決済(銀行を介した売買取引)で必要な書類の提出方法で様々なアドバイスをくれたり、
また海外子会社を統括していて、地域の様々な要求に対しても同時並行でこなしていて
またインドでの複雑な金額未回収のJobも対応していて(インドでは貿易の際の支払い条件がパーセントで分かれていて、未回収の案件がたくさんあり管理が大変です)、
かなり専門性をもってマルチタスクをこなしている尊敬できる課長でした。
会社でも一目置かれている大切な存在です。
このように男性でも貿易事務の仕事を継続して続けていく事で会社で評価され活躍していくことができる例がたくさんあります。
男性には向いていないのではと性別を理由にあきらめるのではなく、一度「貿易事務をする」と決めてみたらとことん、その仕事に打ち込んでみるのはいかがでしょうか?
貿易事務の気になる年収は
貿易事務であれば私の経験からして一般社員であればだいたい350万円から600万円くらいといったところでしょうか。
しかしこれも業種、会社の方針、残業の多さ等で変わってくるので一概に言うことはできません。
そして役職が課長以上なのであれば更に数百万円上乗せされていると言う感じです。
これといって高い年収と言うわけではないですが、経験を通じて、職位があがるにつれてそれなりの年収にはなっていきます。
まとめ
以上、男性が貿易事務の仕事を通じて活躍している事例について紹介しました。
上記の通りなのですが、男性だから女性だからと言うのではなく一度、「貿易事務の仕事をする」と決めたのであればとことん経験を積んで行ってもいいのかなと考えます。
その後、昇進する可能性もあるし、営業に転身するかもしれないし、キャリアアップで転職することができるかもしれません。
継続して頑張る事が重要です。
以上、貿易事務を志望されている男性の方に参考になれば幸いです。
コメント Comment