留学というのは短期であれ長期であれ学生にとって莫大な費用がかかります。
その費用を工面するために「親からお金を借りる?」「学生支援機構でローンを組む?」「バイトでがっつり稼ぐ?」など何らかの方法を検討しなければなりません。
そしてけっきょく留学しても「語学は上達しないのではないか」と自問自答する方もいるかもしれません。
また「就職にも有利になるのだろうか?」「どう言った体験ができるのだろうか?」と留学の意味について疑問が湧いてきます。
私は個人的には、もちろん各人の状況にもよりますが、留学は多かれ少なかれ「意味のあるもの」であると考えます。
私は学生時代にニュージーランドに1年間留学した事があり、全然帰国子女ではありませんが留学が終わった頃にはTOEICで920点のスコアを取得する事ができました。
もちろん語学上達することだけが留学の目的ではありませんが、私にとっては今振り返ってみると社会人になって家庭がでてきてからでは決してできない貴重な体験だったと考えています。
今回は「語学留学は意味がないのか」についてお話しします。
語学留学は意味がないのか
私個人的には「語学留学は意味があること」であると考えます。
しかし各個人の状況に応じてかかる費用と費用対効果を考える必要があります。
たとえば私が学生時代に留学したニュージーランドに語学留学する場合、1週間から1ヶ月の短期留学では数十万円、1年間の長期留学では数百万円の費用がかかります。
これだけのコストをかけて、語学が上達することができるのか、就職に役立つのか、留学で得られるものは何なのかについて考えて行く必要があります。
留学すると語学が上達できるのか
たとえば英語圏の国に留学するともちろん生活環境の中で英語に触れる機会がたくさんあり、多かれ少なかれ語学力を伸ばして行くことは可能です。
事前に勉強をせずに留学をしてしまうともったいない
しかし日本国内にいるときにある程度学習する語学について勉強をしておかないと、結局現地に留学しても日本国内でもできる勉強と同じ内容の勉強を現地でスタートさせないといけないこととなります。
たとえば英語で中学校・高校レベルの文法・単語がわからないのであれば、留学して語学学校に通ったとしても、最初のクラス分けの際に初心者クラスに入ることとなり、語学学校で中学校・高校レベルの学習を再度始めることとなってしまいます。
費用面で考えたら非常にもったいないことかなと考えてしまいます。
一方英語である程度日本国内でできる勉強をしてから(たとえばTOEFL iBTで60点くらい、TOEICでは600点くらい取ってから等)、語学留学をすると語学学校でもある程度上級のクラスに配属されることとなり、日本では習得の難しい応用の効いた学習からスタートさせることができます。
現地で日本人とたくさんつるんでしまう
またこの状況に拍車をかけてしまうのが、現地での日本人との繋がりです。
語学をあまり勉強せずに留学をすると、語学学校で初級クラスに配属となり、そこにはあなたと同じ境遇で語学ができない日本人がたくさんいます。
外国語を使うのは怖いですし、異国の環境なのでいろいろな事がわからず情報共有をたくさんしたいので、結果的に現地では日本人だけと一緒につるんでしまいます。(これはある種本能なのかもしれません)
外国語を習得し、外国人との友人をつくることも一種の留学の良い点であるにもかかわらず、けっきょく現地でも日本人と日本語でつるんでしまうのは非常にもったいないです。日本にいるのと環境はあまり変わりません。
したがって、留学をする前はその勉強している言語の勉強を可能な限りしておくことをおすすめします。
それにより日本にいるだけではできない勉強がたくさんでき「意味のある留学」になると考えます。
留学によって就職に役立つのか
留学により就職活動で多少有利になるのかどうかは気になるところです。
確かに履歴書の資格の欄に語学試験のスコアを書く事ができたり、
求人票に書いてある語学の条件をクリアすることで書類審査の足切りを避ける事ができます。
しかし語学留学をしたことそれ自体は就職には何の役にも立たないと考えます。
むしろ休学していたり、無職のブランク期間があったことが逆に悪印象になったり、
語学において特に特筆できるスキルがない場合は、留学はただの遊びだったのかなと捉えられてしまう可能性もあります。
日本での就職は特に面接においては留学や語学のスキルではなく、その人の経験、ポテンシャル等の素質をみられているような気がします。
私も大学の4年時に1年間休学をしてニュージーランドに留学してTOEICのスコアで高得点を取りましたが、
就職では一切役に立ちませんでした。
ちょうどリーマンショックの頃の就活だったのこともあり、50社近く面接をしましたがすべて落ちてしまいました。
最終的に1年以上ずっと就活を続けていて、大学を卒業する1-2ヶ月前にやっと中小企業に就職する事ができました。
振り返ると私は語学以外にこれと言って大学時代に熱中して取り組んだ事はなかったので、アピールできる素質というのを示す事ができなかったのが原因かなと思います。
留学それ自体には就職に有利になることは一切ありません。(その時の経験内容によっては自分をアピールするネタになる可能性はあるいあもしれませんが)
就活で有利になるためだけに留学を考えているのであれば、その留学はあまり意味がないかもしれません。
留学によって得られるもの
今まで日本で日本人同士でしか生活していなかったからいきなり海外で違う人種の人と交流したり一緒に生活する経験というのは貴重で、その人の今後の人生に良い影響を与える事ができると考えております。
将来の進む道が変わるかもしれない
留学を通じて様々な異文化交流をすることで、将来の進路が変わるかもしれません。
私自身の経験ではありますが、ニュージーランドに留学をする前は学校の教員になることを考えていました。
しかしニュージーランド留学を通じて異国の文化を知る事が楽しいと感じ、仕事においても海外に出張ができたり海外の人と働けるような仕事をしたいと考えるようになりました。
そして今現在では貿易に関わる仕事ができています。
外国人との一生涯の交友関係が築けるかもしれない
留学を通じて、留学が終わった後も繋がっていける国境を超えた交友関係を築くことができるかもしれません。
私はニュージーランド留学中に一つ屋根の下で同居させてもらえたホストファミリーとはそう言った関係を築く事ができました。
そのホストファミリーとは私が社会人になってからも何度か日本に来る機会があり国内観光を手伝ってあげたり、また逆に私が新婚旅行で再度NZに訪れたりして交流を重ねていました。
今はコロナになってしまいましたが今でもSNSなどを通じてやり取りをしています。
留学した国の価値観に触れることができる
ところどころで日本とは違う価値観に触れることができます。
例えばNZでは日本以上に男女平等が進んでいるので、ホームステイ先ではホストファーザーが進んで料理を作る家庭も多いです。
そのホストファーザーは大学で仕事をしていたのですが、仕事が終わって帰ってくると食事の準備をして夕飯が始まります。
なかなか仕事が終わらなかったのか遅く帰ってくる日もあり、そこから料理の支度だったので夕飯が若干遅くなり、ホストマザーの方が文句を言っていたのが印象に残っています。
日本ではやはりまだ女性が料理を作ると言う文化が根強く残っていて、
私の母親も専業主婦で料理をつくっているのが当たり前だったので、こう言った文化の違いに触れられたのは貴重でした。
私は現在結婚して家庭を持っていますが、NZにいた頃の記憶から男性も料理はできるべきと言う考えを持つようになり、土日祝日は私が料理を担当しております。
やっぱりこういった経験というのは留学をしないと得られない経験なのでこういう経験を大事にしたいという人にとっては留学は意味のあるものになるでしょう。
まとめ
以上、語学留学は意味のあるものかどうかについてお話ししました。
各人の目的によって意味があるかどうかの定義は変わってくると思いますが、私個人的には語学力は上達して、今後の将来の価値観を変えるような機会があったので、留学そのものは意味あるものでした。
今後留学をすることでどういった経験をしたいのか、何を成し遂げたいのか悩んでいる方に参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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